16万のPHS基地局を活用した災害対策ソリューション

ウィルコムは2009年9月10日、災害対策システム「防災システムソリューション」を発表した。同社が全国に保有するPHS 基地局を活用するソリューションで、主に自治体に向けて販売する。

本ソリューションは、自治体の防災放送用スピーカーや緊急地震速報受信機、降雨量計、カメラなどをPHS 基地局や住民宅に設置し、同社が提供するIP通信回線と接続することで容易に自治体イントラネットを構築できるというもの。これにより、自治体は災害情報の配信を徹底でき、避難情報などを容易に周知できる。

地震を感知して迅速に速報を流すことも可能。本システムで設置する緊急地震速報受信機はP波（初期微動）を検知する仕組みを備えており、気象庁の緊急地震速報と合わせて、早くかつ確実に地震発生の警告を発せられるという。

携帯の基地局と違ってPHSの基地局ならではのメリットもある。携帯電話各社の基地局に比べて2〜4倍となる16万もの基地局を利用。ある基地局が通信不能になったとしても、隣接する他の基地局からの通信が可能。基地局が倒壊するといった事態が起きても、広範な基地局網によりカバーできる。